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建設業界で活用が期待される【スマートグラス】とは

2024.07.02

建設業界で活用が期待される【スマートグラス】とは

Technicalnote 技術情報

お世話になっております。キャディアンです。眼鏡は西暦1300年ごろイタリアで発明されました。発明者が誰なのかは諸説ありますが、はっきりとはわかっていません。当時のメガネはツルの部分が無く、手で持って使っていました。時代が進むにつれ実用性も増したデザインとなり、近視用のレンズの登場など性能も上がっていきました。そして現代になって、SF映画に出てくるようなメガネ型のデバイスであるスマートグラスが登場しました。眼鏡の歴史のような感じでスマートグラスに触れましたが、スマートグラスはメガネ型のデバイスであって眼鏡ではありません。今回は建設業でも活用が期待されているスマートグラスについてご紹介します。



スマートグラスとは

2013年にGoogleがスマートグラス「Google Glass」を発表して大きく注目を集めました。スマートグラスとはメガネのように装着して使用するウェアラブルデバイスの1つで、リアルビューに情報を付加し、重ねて表示することができるディスプレイを備えています。混同されがちなモノにVRゴーグルがあります。ですがVRゴーグルはリアルな体験は出来ますが、映し出される視覚情報は現実のものではありません。スマートグラスには映像音声入出力、ジャイロセンサーや照度センサーといった各種センサー、防水機能、データ通信機能などが備わっていることが多いです。



そもそもVRとは

上記で少しVRゴーグルに触れましたが、近ごろ目にすることも多いVRとは何なのでしょうか?VRとは現実世界と仮想世界を融合する技術のことで、他にもARやMRといったものもあります。総称してクロスリアリティ(xR)と呼ばれており、これらは混同されやすいですがそれぞれを大雑把に説明するなら以下となります。

VR(仮想現実):現実世界のような仮想世界を体験できる技術
AR(各超現実):現実世界に仮想世界を重ね合わせることで現実空間を拡張する技術
MR(複合現実):現実世界と仮想世界を相互作用させる技術



スマートグラスのメリット

現実とデジタルの融合

スマートグラスのメリットですが、まず実際の現実の光景に合わせたデジタル情報を表示できるという点が挙げられます。また視界を確保しながらハンズフリーで使えるので、作業性が格段に向上します。ですのでスマートグラスの操作は音声認識によって行われることが多いです。



大画面表示が可能

これは機種や仮想視聴距離に依存しますが、大画面表示が可能です。100インチ以上に相当する大画面を映し出すこともできます。


遠隔地にいる人と情報共有

スマートグラスに内蔵されているカメラを通じて、装着している作業者の視点映像を遠隔地にいる人のPCに転送することができます。作業者と視界を共有し、現場で行っているかのようなコミュニケーションが可能です。遠隔での上質なコミュニケーションが行えるので、出張交通費や移動時間がかからず、経費削減や生産性向上につながります。



現場状況や作業履歴が記録できる

スマートグラスで作業者の視点映像を録画することで現場の状況を保存したり、作業の履歴を残すことができます。



デバイスやアプリとの連携による拡張性

対応している機種であれば、音声認識では行いにくい操作はスマートグラスと接続したスマートフォンで行ったり、アプリのインストールで必要になった機能を追加するといったことができます。



活用シーン

建設現場の安全管理を遠隔で行う

従来は安全管理で現場を確認するためには、現場へ移動する必要がありましたが、スマートグラスを使うことで現場に行かなくても遠隔地から現場確認を行うことができます。今まで現場に行っていた「材料確認」「段階確認」「立会」を遠隔でできるため、移動に伴うコストや時間の削減に繋がります。また現場の状況を映像や写真として記録できます。



現場作業者の作業支援や技術伝承を遠隔で行う

現実の光景に合わせてデジタル情報を表示できるので、作業の手順書などを適切なタイミングで表示させ、作業支援が行えます。熟練作業者が経験の浅い作業者にOJTを行う際は、両社とも現場で行う必要がありました。スマートグラスを活用すれば、熟練作業者は遠隔地から指示を出すことができます。これによる一人の熟練作業者が別々の現場にいる複数の経験の浅い作業者にOJTを行うことも可能になります。



作業記録を教育に活用

熟練作業者の作業手順を映像として残すことで経験の浅い作業者のマニュアルとして活用することができます。また記録された映像内にある危険箇所は臨場感のある安全教育の資料となります。



まとめ

建設業では2024年問題の解消のため、様々な取り組みや新技術の導入が進められています。キャディアンでは作図リソースのご提供やBIM導入支援を行っています。ご興味ございましたらぜひお問い合わせください。



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