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足場業界でよく使う専門用語を解説 ~上部工と下部工とは~

2024.10.02

足場業界でよく使う専門用語を解説 ~上部工と下部工とは~

Technicalnote 技術情報

お世話になっております。キャディアンです。皆様の身近にも色々な橋(橋梁)があると思います。弊社は橋梁工事の仮設図面もたくさん作図しますので、橋梁の部位の名称が飛び交います。今回はそんな専門用語をご紹介します。



上部工と下部工とは

橋梁を構成する部位は大きく分けて、上部工と下部工があります。車や人が通る部分から上が上部工です。上部工は上部構造とも言います。上部工から下をまとめて下部工と言います。下部工は下部構造とも言います。大まかにはこれが全てなんですが、専門用語の紹介としては少し味気ないかと思いますので、もう少し詳しく解説します。


上部工を詳しく

橋梁には桁橋やトラス橋、アーチ橋、ラーメン橋、吊り橋など様々な種類があり、橋梁によって使われている部材も変わります。


トラス橋

橋門構、上弦材、床板、斜材、垂直材、下弦材、横桁、縦桁などで構成されます。トラス橋とは骨組みをトラス(三角形)形状で作った橋です。より長いスパンで桁橋を設計できるというメリットがあります。橋梁以外でも様々な建築物で使われている構造です。あの東京タワーもトラス形状で構成されています。

アーチ橋

橋門橋、アーチリブ、吊り材、支柱、床板、補剛桁、横桁、縦桁などで構成されます。アーチ橋はアーチ形状の構造物で支える仕組みです。このアーチは床板や桁の上に設置するものと、下に設置するものがあります。下に設置する場合ですが、床板や桁の下に位置していても上部工なので注意してください。

ラーメン橋

横桁、縦桁、主構(桁)、主構(脚)、横構、対傾構などで構成されます。一般的な橋梁は熱膨張によって伸び縮みしたり、車や人の通行によってたわむのを受けるための部材である支承を設けるのが一般的である。これに対しラーメン橋は、主桁と橋脚や橋台を剛結する橋梁です。ラーメン橋のラーメンは、麺類ではなく骨組みを意味するドイツ語「Rahmen」からきています。


吊り橋

塔柱、メインケーブル、ハンガーロープ、床板、横桁、主桁などで構成されます。ワイヤーなどの張力で吊り下げ支える形式の橋梁です。古くから用いる架橋技術で、映画で植物の蔓を使って作られた吊り橋を目にされたこともあるかと思います。一方、現代でも明石海峡大橋は世界最長の吊り橋です。

下部工を詳しく

下部工は、大きく躯体と基礎に分けられます。躯体には橋の両端を支える橋台(アバット)と橋の途中を支える橋脚(ピア)があります。橋台はウイング、竪壁、フーチングなどから構成され、橋脚は梁、柱、フーチングなどから構成されています。躯体は上部工の自重や車や人などの重量、上部工が受ける風などの影響を基礎や地面に逃がすことです。基礎は、上部工、橋台や橋脚を支える部分です。



橋梁の仮設計画の難しさ

橋梁の仮設計画を作成するにあたって、最も注意すべきことは外部環境が一現場ごとに大きく変わる点です。地面が平坦であることが少なく、川や谷などの地形を考慮しなければいけないのが難しい点です。また上部工と下部工がそれぞれ違う図面で存在していることが多いので、それぞれの位置を見ながら仮設計画を作っていく必要があります。このことから橋梁の仮設計画を作成するには、橋梁の構造、部材の特性と役割、外部環境を十分に把握する必要があります。



まとめ

今回は専門用語のご紹介でした。キャディアンでは、建築案件も含めると年間5,500案件以上の仮設計画立案に取り組んでいます。仮設計画でお困りでしたら、ぜひキャディアンのご相談ください。

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