2024.05.07
BIM普及に欠かせない職種 ~BIMコーディネーターとは~
技術情報
お世話になっております。キャディアンです。AIによってなくなる仕事が新聞やニュースで取り上げられたりしますが、YouTuberやドローンパイロットなど、テクノロジーの進歩によって新しく生まれる職業もあります。今回は建設業で新たに生まれた職業「BIMコーディネーター」についてご紹介します。
BIMコーディネーターとは
BIMコーディネーターとは、BIMモデルを用いた建設プロジェクトで、BIMモデル作成を取りまとめる人材のことです。建設業におけるBIM活用の普及によって、新たに必要とされている人材です。
なぜBIMコーディネーターが必要とされているのか?
BIM導入が大変だと言われるのは、これまで2D図面で業務を行ってきて、そのワークフローが定着していたり、BIMソフトは機能が多いため、習熟に時間を要するといった理由があります。しかし、既存業務と並行して一からBIM導入を行うには、とても労力とコストがかかり、なかなか実行に移せない会社も多いのではないでしょうか。BIMを導入し、建設DXを推進するためには、活用目的とBIMが出来る事を正しく理解し、モデル作成の指揮をとる必要があります。それにはBIMに詳しい人材であるBIMコーディネーターが必要です。
BIMコーディネーターの役割
BIMコーディネーターの役割は、一言で言うとBIMモデル作成の取りまとめですが、細かく見ていくと様々な役割があります。
顧客の要望を理解する
まずは顧客が何を求めているのかを理解します。BIMモデルを用いた建設プロジェクトにおいて、BIMモデルの活用目的がはっきりしていないと、うまくいきません。あいまいにしたまま進めてしまうと、必要以上に費用が掛かったり、本来やりたかったことができないといった問題が発生します。顧客が求めているものが現実的でないようなら、代替案を提案するなど、提案力も求められます。
モデリングの段取り
計画通りモデリングが進行するように、関係者間でのミーティングの頻度や情報共有の方法、ロードマップの作成などをしっかりと取り決めます。BIMモデルの作成には、多種多様かつ膨大な情報が必要です。関係者間で共通認識を持ちながら、合意形成を取ることがプロジェクトを進めるには、とても大事なことです。
モデルのLODを設定する
モデルのLODとは、BIMモデルをどこまで詳細に作りこむのか基準となる指標のことです。設計段階や施工段階などフェーズごとと活用目的に合わせて設定する必要があります。LODをきちんと設定していると、モデリングするオペレーターが個々でモデルの作りこみ具合を判断することが無くなり、品質向上や手戻り削減につながりますので、非常に重要な役割になります。
データの管理
前述でBIMモデルの作成には、多種多様かつ膨大な情報が必要と説明しましたが、モデリングを進める中で「意匠の最新版のデータはどれ?」や「どっちのデータをもとに作業を進めるの?」ということにならないよう、プロジェクトの進行に関する情報を一元管理する環境が必要です。この共有データ環境は、自社の社員だけではなく、顧客や協力会社等のプロジェクトメンバーがアクセスできるようにしなければいけません。そういったデータ管理もBIMコーディネーターに求められる役割の一つです。
まとめ
BIM普及に欠かせない職種であるBIMコーディネーターですが、キャディアンではBIMコーディネーターの派遣業務も行っています。もちろんBIMモデル作成のアウトソーシングもご依頼いただけます。BIM導入でお悩みの方は、ぜひキャディアンまでお問い合わせください。
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