2024.02.06
3Dデータが短時間で作れる ~Matterportのご紹介~
技術情報
お世話になっております。キャディアンです。皆様は初めて行く場所を調べるとき、どうされていますか?私はGoogleストリートビューを使うことが多いです。地図上ではわかりにくい目印などを見つけて現地で迷わないようにしています。ストリートビューは連続したパノラマ写真で構成されていて、その場にいるような臨場感を得られます。そんなストリートビューに似ているようで違うMatterport(マーターポート)をご紹介します。
マーターポートとは
3Dデータが取得できる360度カメラと、撮影したものをWeb上に公開・加工できるクラウドサーバーとセットになったサービスです。下記はキャディアンの東京本社があるフロアを撮影したものです。
Googleストリートビューとマーターポートはパノラマ画像が見られるという点は同じですが、マーターポートではパノラマ画像の他にも様々な機能があります。
マーターポートの機能
3つの視点で見る3Dデータ
マーターポートのデータは平面図・ドールハウス・ウォークスルーの3つの視点で見ることができます。平面図は上から見るので、全体像の把握に役立ちます。ただ360度カメラですので天井も撮影しているのですが、平面図で見た時に天井で内部が隠れてしまわないのでしょうか?答えは内部をしっかりと見ることができます。撮影したデータをクラウド上にアップロードした際に平面図視点だと天井で内部が隠れないよう自動で処理をしてくれます。ドールハウスは斜め上や真上などさまざまな角度からデータを見れるので、平面図ではわかりにくい部分を立体的に把握することができます。最後にウォークスルーですが、Googleストリートビューのようなその場にいるような視点でデータを見ることができます。Googleストリートビューでは、移動できるポイントが一定距離で設置されますが、マーターポートはユーザーが見たい箇所やアピールした箇所に移動ポイントを設置できます。このように見せ方を変えられるのが、マーターポートとGoogleストリートビューの違いの一つです。
データ内に情報を埋め込む
マーターポートのデータ内には、文字や画像、動画などの情報を任意の場所に埋め込むことができます。例えば、上の画像のようにビルのフロア内で自社の部屋がどこにあるのか示したりすることができます。
データ内で寸法を測定
マーターポートには測定モードがあり、ユーザーが自由に寸法を測れる他、データの管理者があらかじめ設定していれば、任意の箇所の寸法を表示させておくことも可能です。
データの活用方法
設備点検の情報共有に活用
現場の3Dデータをもとに、点検箇所を事前に把握したり、点検の結果などをデータ上に埋め込み、関係者で共有するなどの活用がなされています。
お店の雰囲気をお客様に伝える
お客様がお店を調べているとき、写真では伝わりにくい店内の雰囲気や広さ、席の配置などをマーターポートのデータなら臨場感たっぷりに伝えることができます。お店選びの決定打になるかもしれませんし、事前にお店の雰囲気を明確に知ってもらうことで、来店されたお客様が「イメージと違った」というような不満が無くなり、顧客満足度の向上につながります。
建築現場の出来高管理
工事が進む建築現場を施工前や施工中など段階ごとに計測しておくことで出来高管理に活用できます。情報共有したい施工箇所に説明文や画像を埋め込んでおくと、関係者間で現場に足を運ぶことなくクラウド上で施工状況の共有が可能となります。
バーチャルツアーを開催
観光名所や美術館、博物館をマーターポートで撮影することで現地に行かなくても、その場の雰囲気を臨場感たっぷりに味わうことができます。弊社が所有している機種では4K撮影が可能で、細部まではっきりとしたデータに仕上がります。例えば、美術館でしたら展示されている絵に販売ページのリンクを埋め込んでおくことができます。このように単にリアルの代替手段ではなく、オンラインならではの取り組みも可能です。
まとめ
マーターポートを使うことで既存の事業の品質や生産性を向上させたり、新たなサービスを創造したりすることができます。3Dデータの活用という部分で、今話題のデジタルツインにもマーターポートが役立ちます。デジタルツインについては、別記事をご覧ください。興味がありましたら、ぜひキャディアンまでお問い合わせください。
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