2022.07.20
BIMの特徴 「見える化」
技術情報
こんにちは、キャディアンBIM/CIMチームです。
BIM/CIM原則適⽤が2023年に迫る中、対応を迫られている企業様も多いのではないでしょうか?
今回は、BIM(建築分野)にフォーカスして「BIMとは何か?」ということを解説します。
※BIMは建築分野、CIMは土木分野という区別の仕方については、諸説あります。
なぜBIM/CIMが必要とされているのか?
建設投資額はピーク時の約84兆円(1992年)から約42兆円(2011年)まで落ち込みましたが、2021年は約58.4兆円と増加に転じました。コロナの影響がないわけではありませんが、今後も増加傾向にあるという予測されています。
しかし、建設業就業者数は1997年の685万人でしたが、2020年は492万人と約28%も減少しています。
つまり、増える工事に対して人手は足りなくなるのです。
そのため、国土交通省においては、建設業の担い手の中長期的な育成・確保を目的とし、「働き方改革」「生産性向上」を中心に魅力ある建設現場を目指すi-Constructionが進められることとなりました。そのICTの中核をなすシステムであるBIM/CIMには、大いに期待されています。
BIIMとは何か?
BIIMとは「Building Information Modeling」の略称であり、建設生産システムを構成する「調査・測量→計画・設計→施工→維持管理」の各段階で一元化された3Dモデルを活用しようという取り組みです。BIMを活用することで施工段階の把握や工程管理を容易に行うことが可能です。
BIMの特徴「見える化」とは?
施工段階の「見える化」
施工段階において、BIMがどのような活用をされるのかというと、干渉チェックが主な活用方法になります。
干渉チェックは、仮設足場の組み立てや設備機器・配管等の施工を行うときに躯体等に干渉していないか事前にチェックすることで、設計段階ではわからなかった躯体との干渉や危険箇所の確認など、施工段階で明らかになるような問題も、BIMを活用すれば事前に知ることができ、最適な計画や工程を検討できるので、手戻りや軌道修正による無駄なコストを削減できます。また、大きく干渉しているような場合は、設計の修正も必要になりますが、その際には非常に役立つ情報となります。
危険の「見えるか」
BIMモデルをVR等で表示することにより、実際の現場に行くことなく、臨場感たっぷりに現場の状況を知ることが可能になりました。このような3Dデータである特徴を活かして、2Dデータでは分からない危険予知が可能となり、事前に安全対策を講じることができるます。より安全な計画を提案することが可能です。
工程管理の「見える化」
これまでは紙の図面で情報共有がなされていましたが、情報に変更があった場合、図面の修正・展開に手間がかかるのが難点でした。BIMなら3Dモデルデータを一元管理するので、随時情報を更新可能で、さらに最新の施工状況を反映した図面によって、問題点を事前に確認・共有することができます。これにより現場での調整や工程の見直しを削減します。
また、設計データに時間軸を組み合わせれば、工程ごとにモデルデータを確認できます。実際の進捗状況と比較することで、効率的な工程管理を実現します。
まとめ
このようにBIMは、形状を表現するためだけではなく、「調査・測量→計画・設計→施工→維持管理」の各段階に関わる情報をすべて1つのデータで管理・共有することができます。これらを活用して、さらなる「働き方改革」「生産性向上」を進め、今後の建設現場がより良いものになるといいですね。
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