2022.06.15
建築物・構造物のデジタルアーカイブの必要性
技術情報
こんにちは、キャディアン空間計測グループです。
デジタルアーカイブとは、出版物や芸術作品といった文化財なども含む知的財産をデジタル化したうえで保存し、さらにそのデータを公開することで、多くの人がインターネット上で共有・利用できる仕組みを指します。
価値のある文化財をデジタルアーカイブしようとする機運の中、建築物・構造物にも同様の試みが行われています。
デジタルアーカイブの特徴
点群データによるデジタルアーカイブの特徴としては、多くのユーザーにデータを提供できるという点がまず挙げられます。
従来の2D図面だったり写真データでは、配布はできても、読み解くのに専門知識が必要だったり情報が不足しているということがありました。点群データでは、現況を忠実に再現できるため、誰が見ても物の形状判断を容易に行えます。
2つ目の特徴は、活用方法がデータの閲覧のみではなく、採寸も行えるという点です。点と点の距離をパソコン上で測定できるので、計測範囲ならすべての箇所の採寸が可能です。
複雑で広範囲な建築物には非常に有効です。
実際に活用された事例をご紹介
点群データによるデジタルアーカイブの活用例をご紹介します。
2019年4月の火災によってパリのノートルダム大聖堂は壊滅的な被害を受けました。再建には、10年もの月日がかかると予想されていしたが、被災前のノートルダム大聖堂を計測した点群データが存在すると判明しました。フライングバットレス(飛梁)など躯体の曲線部分や複雑なディティールもデータ上で再現できるため、再建に活用されることが大いに期待されています。
キャディアンで3D計測した構造物
日本で一番長い川である信濃川に架かる萬代橋は、新潟市と時代をともにあゆみ続けた歴史ある橋です。
街のシンボルとして親しまれており、観光地としても有名です。
萬代橋は、石づくりの美しいアーチが特徴的で、街灯などもレトロなデザインでとてもよい雰囲気を放っています。
そんな萬代橋をキャディアンで3D計測し、点群データとして保存しております。
点群データの性質として、正確かつ詳細に現況を保存できています。
地震など災害の多い日本でも、歴史的建造物のデジタルアーカイブは重要な取り組みではないでしょうか?
ご興味ご関心のある方は、ぜひキャディアンにご相談ください。
この画像の点群データに興味がございましたら、ぜひお問い合わせください!
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