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2025年大阪・関西万博にBIMがどう関係するのか?

2024.03.12

2025年大阪・関西万博にBIMがどう関係するのか?

Technicalnote 技術情報

お世話になっております。キャディアンです。2025年に開催される大阪・関西万博ですが、開催まであと1年となりました。日本では1970年に大阪万博(EXPO’70)、2005年に開催された愛・地球博に続き、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会(万博)になります。万博では、回ごとに開催テーマが決められています。大阪・関西万博のテーマの一つに「日本の国家戦略Society5.0の実現」というものがあります。今回はSociety5.0について、ご紹介します。



Society5.0とは

Society5.0とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する社会の在り方を指します。狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)と人類誕生から変化してきた社会形態ですが、Society5.0は日本が目指すべき未来社会の姿として提唱されました。



Society5.0で何が変わるのか?

現在の情報社会(Society 4.0)では情報がサイバー空間にありはしますが、サイバー空間にアクセスして初めて情報を得ることができます。また、探している情報が見つからない、その情報が正しく最適なものか精査が必要といった課題があります。人が検索・精査を行う能力に限界があるため、あふれる情報から必要な情報を見つけて精査する作業が負担となり、サイバー空間の情報を十分に活用することが困難でした。Society 5.0で実現する社会は、IoTで全ての人とモノがつながり、リアルタイムに正確で正しい情報が提供されます。

IoTとはInternet of Thingsの略で、直訳するとモノのインターネットという意味です。テレビや生活家電など最近の電気機器はインターネットに接続し、様々なサービスや付加価値を提供する流れが増えていますが、これはIoTの一例と言えます。人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に情報の方からやってきたり、自動運転の車による高齢者の運転支援で地方の過疎化や交通事故などの課題が克服されます。このような今までにない新しい価値の創造によって、一人一人が快適で活躍できる社会の実現をSociety 5.0は目指しています。



大阪・関西万博のテーマ「Society5.0の実現」

関西万博のコンセプトは、万博としては初めてのバーチャルとリアルの融合させた「Society5.0 実現型会場」です。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を活用し、会場の外にいながら参加ができるバーチャル万博を目指します。「Society5.0 実現型会場」に向けて、開催前の会場建設やプロモーション活動から開催中のパビリオン・施設運営、閉会後といった各フェーズで、建物や敷地の 3D モデルと情報を活用する「BIM」を必須としています。BIMはSociety5.0の実現に重要な役割を持っています。BIMとは、Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)の略称で、デジタル上に作成し建物や土地の3Dモデルに、使用部材の詳細や管理情報などの属性データを追加した建築物のデータベースです。建築の設計、施工から維持管理までの様々な工程で活用することができます。



まとめ

このようにBIMは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させるという点でSociety5.0社会の実現に重要な役割を担っています。Society5.0社会の実現に向けて、建築業界のBIM導入はますます加速するかもしれません。キャディアンでは、BIMモデル作成のほか、BIMコーディネーターの派遣やBIMソフトの教育トレーニングなどを行っています。BIM導入でお困りの方は、ぜひキャディアンまでお問い合わせください。

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